hitorigusa’s blog

漢字で書くと『一人草』好きなことを書く。書き流す。

地域社会についてのレポート

 こんにちは。今回はほんとにこのまま出してみようと思う一人草です。地域社論という授業のレポートです。

 

 

レポートの課題   

「自分が最もよく知っている(あるいは、関心のある)地域を取り上げ、以下のキーワードを5つ以上使って、地域社会を説明しなさい」

 

南相馬市は6月1日時点で「人口53,276人」(南相馬市ホームページ)の県北にある市である。私は震災後、山形県酒田市に転校したが高校生に上がるのと同時に地元であるこのまちに戻ってきた。南相馬市東日本大震災の影響で大きな被害を受けた。原発事故により立ち入ることのできない場所もあったが現在は住民が住めるようになった。しかし、課題があることも事実である。今回は野馬追、復興の視点から論じる。今後も復興、発展をしていく中でどのようなことが重要かを考えていく。

まず、野馬追である。千年以上の歴史がある国の重要無形民俗文化財に指定されている伝統ある祭りである。例年7月最後の土、日、月の3日間に行われる。1日目は主に神社で神事が行われ2日目は街中を騎馬武者たちが行列になって歩く。その後甲冑競馬、神旗争奪戦が行われる。3日目の最終日は野馬懸と呼ばれる行事で締めくくられる。例年、約20万人近い観光客が来るが今年は新型コロナウイルスの影響で規模の縮小、無観客で行った。野馬追は地域的アイデンティティの中心である。この日が近くなるとまちには旗が飾られ道路規制の看板が立つ。電車には野馬追のラッピングが施され観光客が少しずつやって来る。当日になれば朝から花火が上がり野馬追の開始を伝える。地元の人は野馬追を誇りに思っているし夏の訪れを感じるものである。第11回の授業での「祭りとは見えない都市の姿/形を浮かび上がらせる装置」というのが一番しっくりくる。しかし、近年大きな課題が出てきた。それは騎馬の減少である。福島民報には「震災二年後の二〇一三年から四百騎台を確保していたが、昨年は三百九十五騎にとどまった。最盛期には六百数十騎を数えていた。騎馬武者の高齢化に加え、年間三十万~六十万円前後の馬の飼育費用をはじめ経済的負担が大きいことが影響しているとみられる。今年は一人当たり十数万円の出場奨励金も支給されないため、来年以降の参加を諦める人が出てくる可能性がある。南相馬市は出場者の飼育費用の一部を補助しようと、七月中にもクラウドファンディングを始め、資金を調達する方針だ。今後も例年出場している人や参加を考えている人から要望を聞き、きめ細かな支援に努め、減少に歯止めをかけてもらいたい。」

https://www.minpo.jp/news/moredetail/2020070476835 閲覧日20200804)

とあり主な原因は飼育費、高齢化にあると論じた。またこの記事にあるクラウドファンディングについて調べた。現在の達成率は41%であった。野馬追に関わっている方々の思いが綴ってあったが少子高齢化、奨励金が出ず馬主の負担が増加、さらに新型コロナウイルスで経済負担が増えるといったことも書いてあった。

私は野馬追には変革が必要だと考える。このままでも文化の維持自体はできるであろう。しかし、年々規模は縮小していくことになる。そのため主観的地域 (地域への愛着、アイデンティティとして考えた場合、地元住民の地域への愛着が薄れていく可能性がある。高齢化が進む中で地元愛が薄れることは人口の流出、減少にもつながるため市としてもよくない。規模が縮小すれば観光客が減っていくことが予測されるため地元の観光産業も徐々に痛手となる。行政としても騎馬の縮小は大きなダメージとなる。観光資源が野馬追に依存しがちになっているため財政の面からしてもよくない。大きく考えれば野馬追が縮小することは南相馬市が衰退することに繋がるのだ。同じく騎馬の減少は野馬追の規模縮小である。これからは祭りを残すためにも発展が必要である。変革と書いたが単純に「外からの視点」と「内からの視点」を考える必要があるということだ。一度行政や実行委員会ではないところにアイデアを求めるのだ。「内からの視点」だけで解決しようとすると考えが固定化してしまう。若い人を集めるヒントもここにある。伝統行事だからこそ新しい考えを恐れず入れてみる時期である。騎馬数減少の原因を踏まえ新しいことを取り入れることが必要である。

次に復興である。今年福島ロボットテストフィールドが全面オープンした。福島イノベーションコースト構想に基づき作られた施設で様々なロボットを試験、開発ができる。この施設を中心に浜通りの産業回復、交流人口の拡大、人材育成に取り組むとある。つまりロボット産業が復興の中枢となるわけである。ここでの課題は地元住民がこのことをあまり知らないことである。私の在籍していた小高産業技術高等学校では福島イノベーションコースト構想に参加していた為どんなことを行うか大体の生徒が理解していた。しかし、家族や知り合いと話すとよくわかっておらず、ロボットテストフィールド自体もどのようなことをするかあまり知られていないようだった。南相馬市は世界に先駆けた最先端の研究をしているのだ。現に多くの企業が工場を建設したり研究開発をしたりしている。自治体ももっとアピールするべきである。これほどアピールできることがあるのに地元住民は気づいていないのだ。地域の価値の認識、再発見とまで至っていない。これからでも間に合うはずだ。この地域には新たな産業、価値が生まれることを。

かつて野馬追を中心にしてきた地域が震災を経て新たな産業の創出をするようになってきた。これからグローバル化が進み様々なものが流動化していく中で産業を作り出せるのは強みである。さらに1000年以上続く祭りはこの地域アイデンティティであり「歴史の地層」として重要なものである。野馬追を後世に残すことは故郷を残すことである。これらの課題を理解した上で未来をどうするか書いてきた。現状に甘んじることなく常に最適解はなにかえを考えることが必要である。

 

補足(感想、今の考え、反省点など)

 下線が引いてある単語は指定されたキーワードです。数十個あるものから選んで当てはめています。今回は超手抜きです。すみません。

 

 

では。